人生色々!ぽんちの山あり谷あり読書日記

こんにちは!ぽんちです。当ブログでは、私の読書記録をゆるく主観的に書き記していきたいと考えております。本との出逢いは、人生を変える。素敵な読書ライフを提供します!

本日の読書記録〜「聞く力」心をひらく35のヒント〜(阿川佐和子著)

 本日は、累計185万部という大ヒットを記録した(と帯に記載してある)「聞く力〜心をひらく35のヒント〜」(阿川佐和子著)の読書記録を書きたいと思います。こちらの本は、阿川さんの20年超にも及ぶインタビュー体験を通じて得られた、数々のTipsが記載されております。数々の有名人と対談を果たした阿川さんから見て、「人の話を聞く」というのはどういう行為なのでしょうか?本書から得られたいくつかのポイントを記載したいと思います。

 

①「相手のとの『間』を大事にする」

 阿川さんは、相手に伝える言葉だけでなく、表情といった別の要素も相手にどう受け取られるかに影響すると答えております。その中の一つの要素として、「間」を挙げております。これは非常に難しくて、「何秒『間』を空けるのが良い!」という明確な答えはないと阿川さんは説きます。一つ事例をご覧ください。

「私、すごく太ったでしょう」
「いえ、太ってません!」
どうでしょう。なんとなく、傷つきませんか?本当は心の中で「太ったな」と思ったけれど、そう思った気配を察知されたくないので即座に否定したかのように見えます。

 

 確かに、こんな言われ方したらちょっと嫌な気分になりますよね。この「間」ですが、阿川さん曰く、相手の気持ちを汲み取った上で、その場で適切な「間」を設けるしかないと説いた上で、おおよそ2秒くらいが目安なのではないかとお話しされています。そういえば、日本人は「間」を大切にすると、高校の教科書で読みましたね。例えば、縁側(外と中の境目)とか。。。私も「間」を操れる達人になりたいものです。

 

②相手の立場に立ちつつも、相手との違いを忘れない

 相手と話するとき、相手の立場に立って話を聞くことは当然重要です。相手から相談を受けているにも関わらず、「ふ〜ん、それでさ、俺最近・・・」なんて自分の話するのは、身勝手でしょう?

 ただし、何が何でも相手の立場に立てば良い、という訳でもなさそうです。阿川さん曰く、「安易に『分かります』と言わない」べきだと説いています。

 
「結婚して1年足らずで主人は戦地で亡くなりました。その訃報が届いた日のショックは、今、思い出しても胸がキリキリするほどです。」
そう発言なさる未亡人に向かい、例えば聞き手のアガワが、
「ああ、わかります、わかります。さぞ辛かった事でしょうねぇ」
なんて答えたら、未亡人はかすかに気持ちがしらけるかもしれません。なんでわかるのかしら。結婚もしていない上に、戦争体験もないアガワに。

結局、「人は人、自分は自分」ということですね。あくまで我々は別個体であり、同じ経験をする訳ではない。それを持って、相手の話を聞くということがどういうことか。よくよく考える必要がありそうですね。

 

③相手のテンポを大事にする

 最後に、阿川さんのご指摘されている重要なポイントとして、「相手のテンポを大事にする」を挙げています。世の中には、話すスピードがドドンパ並みのスピードの方もいれば(最早速過ぎてついていけないです・・・)、亀さんが歩くスピード並みにゆっくりな方がいます。どちらにせよ、聞き手として重要なのは、「相手との『対話のテンポ』を掴み、会話の流れを作る」ことだと言えます。

 

「何が欲しいの?」
「あ〜・・・」
「お醤油?お醤油はあんまりかけない方がいいって、お医者様に言われたでしょ。塩分が強いんだから。薄味が身体にいいのよ」
「でも、明日は・・・」
「なに、明日?明日のことは今、決めなくていいの。心配ないから、ね」
高齢者のゆっくりとした話し方を聞いていると、最後まで我慢できず、つい先回りしたくなります。でも、待っていられないのは一方的にこちらの都合であり、高齢者は自分の言い分を無視されて、大いに傷ついていることでしょう。

阿川さんは、著書で「高齢者との対話」を事例として挙げておりますね。確かに、高齢者の話すスピードは遅い。でも、それに対してドドンパ並みのスピードで返事しても、まぁ会話成立しないですよね。

 要は、①にも通じますが、「相手との適切なスピード感を掴みにいけ!」ということでしょう。そうすることで、相手も自然と色々な話をすることができ、心地良い会話の流れが生まれ、当初想定していなかった会話もなされることでしょう。

 阿川さんは、対話者の話が止まったとき、余程のことが無ければ敢えて相手のペースに合わせ、無言を貫くそうです。相手が話始めるのを待つ。これは意識していないとそうそうできないと思います。

 

以上、3点本書よりポイントを挙げました。皆さんも、相手と対話をする時、むやみやたらと自分自身の話をしておりませんか?まずは、「相手に心地良く会話してもらうこと」を重視してみると、今までと違う「会話ライフ」を楽しめるのかもしれません。それでは、アディオス!!!

 

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